政治家のお金って、どうなっているんだろう?
「政治にはお金がかかる」と皆が口を揃える中、どういう収入があって、何にお金を使っているのか気になりますよね。
そんな疑問を解決するのに役立つのが「政治資金収支報告書データベース」です。
本記事では、
政治資金収支報告書をまとめた「政治資金収支報告書データベース」へのアクセス方法や、使い方を分かりやすく解説します。
政治資金収支報告書ってなに?
まず、「政治資金収支報告書」そのものについて説明します。
政治資金収支報告書は、政治団体(政党の支部、政治家の資金管理団体や後援会など)が、1年間のお金の出入り(収入と支出)や、年末時点での資産(貯金や不動産など)をまとめて記録した書類のことです。
目的は、政治活動の透明性を高め、国民の監視下に置くこと。
政治資金収支報告書は、「政治資金規正法」という法律に基づいて、毎年、総務大臣または都道府県の選挙管理委員会に提出することが義務付けられています。
つまり政治資金収支報告書とは、政治家(政治団体)や政党の「お小遣い帳」のようなものです。
誰からお金をもらって(収入)、何に使ったのか(支出)が記録されています。
政治資金収支報告書のこれまでの問題点
この政治資金収支報告書は、これまでも総務省や各都道府県の選挙管理委員会のウェブサイトで公開されていました。
見ようと思えばだれでも見ることができるよ
しかし、それぞれがばらばらに公開しているため以下のような問題点がありました。
- データベースとして機能していなかった!
ただ情報が置いてあるだけ。活用するための整理や検索の仕組みが整っていなかった。- 探しにくい!
特定の情報を探すのに手間と時間がかかる。政治家は複数団体を持っていることが多い。 - 比較しにくい!
複数の団体や個人ごとのデータを横断的に比較・分析するのが非常に困難。
- 探しにくい!
これまでは制度として存在するので公開していただけであって、目的である政治活動の透明性を高め、国民の監視下に置くことは考えられていない点が問題でした。。
これじゃあチェックできないよね。
このような閲覧・検索性の悪さを解消し、誰でも簡単に政治資金の情報をチェックできるようにしたのが「政治資金収支報告書データベース」です。
政治資金収支報告書に書かれていること
政治資金収支報告書を見ることですべてが細かく分かるわけではありませんが、お金の「おおまか」な流れを掴むことができます。
- 収入のこと
- 寄付(誰から?企業から?個人から?)
- パーティー券の売上
- 税金から出ているお金(政党交付金)
- 支出のこと
- 事務所の家賃やスタッフのお給料
- 選挙にかかった費用
- チラシやポスターの作成費
- 飲食費
- 誰が寄付したか
- 寄付をした会社や団体の名前、住所など
- パーティー券を20万円を超えて買った人の名前など
どうやって見るの?「政治資金収支報告書データベース」 の使い方
これまでの閲覧・検索性の悪さを解消し、誰でも簡単に政治資金の情報をチェックできるようにしたのが「政治資金収支報告書データベース」です。
「政治資金収支報告書データベース」では、以下の方法で情報を検索できます。
- 政治家の名前
- 政治団体名、どのような収入、支出があるか
- 政党の名前
- 政党にどのような収入、支出があるか
- キーワード(会社名、お金の使いみちなど)
- 企業名:どのような団体にいくら寄付(献金)しているかなど
検索結果には、元の収支報告書(PDF形式)を閲覧するリンクがあるので閲覧することも可能です。
見るコツは?政治家の「お小遣い帳」チェックポイント
たくさんの情報で混乱しないように、見るコツを教えます!
- 全体を見る: 政治家は複数の「お財布」(政治団体)を持っています。全部見ると流れが分かります。
- 収入と支出を比べる: 大きなお金はどこから来て、どこへ消えている?
- 誰がたくさん寄付してる?: 個人?会社?特定のグループ?何か関係があるのかな?
- 何にお金を使ってる?: 本当に政治活動のため?ちょっと怪しい使い方はない?
- 「資金管理団体」って何?: 政治家個人のお金を管理する団体。ここをチェック!
【用語解説】
- 資金管理団体: 政治家が指定する、お金を管理するメインの団体。
- 政党支部: 地域ごとにある政党の拠点。
「政治資金収支報告書データベース」作成者は西田尚史
政治資金収支報告書データベースは、東京大学大学院(法学政治学研究科)の博士課程に通っている西田尚史さん(36)が作って公開しています。
コロナ禍で時間ができたのをきっかけに、作り始めたそうです。
今のところ、2023年度の国会議員のデータだけが公開されていますが、今後は過去のデータや地方議員の情報も追加していきたいとのこと。
また、政治家版の“食べログランキング”みたいなコンテンツも作ってみたいと話していました。
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